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武庫川女子大学の実践学習プログラムとして、6人の学生さんが森の木ファームの取材をして記事を書いてくれました!
福祉を勉強したことのない学生さんたちの目に、森の木ファームはどう映ったのか??
6人6様のコラムを紹介させていただきます。
(第4弾/全6本)
【テキスト:田中 晴菜】
淡路島の自然豊かな環境の中で、地域とともに成長を遂げてきた「うずの丘」と「S BRICK」。これらの企業がどのように地元に根付いた活動を展開し、森の木ファームどのような関係を築いてきたのか。今回は両社の代表者の方へのインタビューを通じて地域との連携で大切にしていることや思いについてのお話を伺いました!
インタビューを担当するのは、田中晴菜(武庫川女子大学経営学部所属)です。初めてのインタビューで少し緊張していますが、今回は「うずの丘」と「S BRICK」、そして「森の木ファーム」の関わりについてお話を伺うことができました!
淡路島の美しい自然と豊かな文化が根づくこの地で「うずの丘 大鳴門橋記念館」と「S BRICK」それぞれが独自の形で地域貢献をしています。どちらも地域社会との絆を日々大切にし取り組んでいる企業ですが、どのようにして森の木ファームとの深い繋がりを築いてきたのでしょうか。今回は実際にお話を伺ったうずの丘の社長さんやS BRICK担当のスタッフさん、さらには森の木ファームの社長である松本さんの視点を通じて、その魅力を探ります。
まずは、うずの丘の社長である宮地さんにお話を伺いました。宮地さんが語る「うずの丘」への思いとは一体どのようなものなのでしょうか━━
<うずの丘>
淡路島の西南部に位置する観光施設。主な魅力は①鳴門海峡や大鳴門橋の壮大な景色を一望できる。②地元の食材を使った料理や全国一位を受賞した淡路島バーガーが楽しめる。③淡路島の特産品や「ここだけの商品」を販売している。などが挙げられる。
<宮地さん>
株式会社うずのくにの現代表取締役社長。地域の魅力をたくさん発信し淡路島のファンを増やす活動に力を入れ、地域経済の発展に貢献することを目指している。
うずの丘の宮地社長とのインタビュー中。玉ねぎを中心にしたユニークなイベントのアイデアを語る
—うずの丘は、玉ねぎを中心としたユニークな施設が充実していますが、「たまねぎキャッチャー」や「おっ玉ねぎ」などのユニークな企画のアイデアはどのように生まれたのですか。
「玉ねぎを中心にしていこうと決めた際に、自分たちだけだと俯瞰で見ることが出来ないと感じました。そのため企画会社に依頼をして、一度引いた目線で企画を見てみようと思いました。そこで企画会社の方からご提案頂いたアイデアを元に自分たちの意見も取り入れて作り上げていく方が良いということに気づきました。
元々は、玉ねぎキャッチャーなどを施設に置くという案はなく、玉ねぎのカツラを被ったモデルさんが玉ねぎキャッチャーをする様子を、撮影してポスターにする、というアイデアでした。だけどポスターの写真を撮った時に、『これは、実際にお客様に体験してもらった方が面白いのではないか』と思い、玉ねぎキャッチャーを実際に施設に置いて、玉ねぎカツラを置いた撮影スポットを作りました。
なので、最初は玉ねぎを圧倒的に有名にする方法を色んな目線から見て考えたというのがきっかけです。」
—「うずの丘」と「森の木ファーム」について、最初の関わりは何だったのですか?
「最初は、森の木ファームの社長である松本さんの奥さん、えりなさんが元々淡路島の産直市場で働いていた際に、黒板にそのお店でその日取り扱っている旬のお魚の絵を描いていて、その絵を見て、『めっちゃ絵上手いな!』と思って僕が声を掛けたのがきっかけですね。笑
そこから、その仕事を辞められた後、森の木ファームに関わる仕事を始められたえりなさんから『観光と福祉でなにか出来ないか』と提案を受けて森の木ファームさんとの関わりが始まりました。最初はお願いできることはないのではないかと思っていたんですが、よく考えると内職を依頼できれば自分たちも運営に集中することができるため、お互いに利益があるのではと思い、袋詰めや紙パックの折りたたみなどの内職をお願いしました。
最初の共同のイベントは『うずの丘 秋のしいたけ祭』ですね。ただ椎茸を店に置き、売るというだけではなくせっかくなのでうずの丘のイベントを通して椎茸の良さ、魅力をもっと知ってもらおうと思いました。そのイベントでは椎茸を使った料理をたくさん取り入れたため売上も上がり、お客様からもすごく好評でした。」
実際のしいたけ祭の詳細
—今後、新たな共同プロジェクトや取り組みについて教えて頂ける範囲でお聞かせください。
「何しましょうかね。笑 なにか目的があって細かく決めて進めていくというよりは、なにかのきっかけがあり、お話している際にアイデアが出てくるということが多いです。障がい者の方が作った商品は沢山あって、その商品を店舗に置くなどといった提案も今後していきたいなと思っています。おもしろいこと、ワクワクすることを一緒にやっていけたら地域社会にプラスの影響を与え、より多くの人々に知っていただくきっかけになるのではないかと思います。」
—最後に、両者が協力することで今後どのような社会的・環境的な課題の解決を目指していますか。
「難しいですね。笑 狙ってやるというよりは、結果的に地域のためになっているということの方が多いですね。現状維持は衰退と僕は思っているので、日々なにか新しいことをアップデートしていく、挑戦していくということを続けていこうと思います。地域の人たちから応援されるような企業を目指していきたいですね。」
宮地さん、ありがとうございました!今回のインタビューを通して、うずの丘が地域コミュニティとのつながりを大切にする姿勢が伝わってきました。これらの取り組みが地域の絆を深め、共に成長していく力強い原動力となっていることを実感しました。
次にご紹介するのは、「S BRICK」です。S BRICKは、人と人とを繋ぐ場所として多くの人から注目を集めています。
では、どのようにしてS BRICKが森の木ファームとの関わりを深めているのでしょうか?今回は、実際にS BRICKで働く株式会社シマトワークスの定岡さんに、その活動において大事にしていることや思いをお聞きしました。
S BRICKの館内にてインタビューを行いました。
—S BRICKを知らない人に魅力を伝えるとするとどのように紹介しますか。
「簡単に言うと、食べて遊べて学ぶことができ、一日ずっと楽しめるといった施設になります。あとは地域との繋がりが多いということですかね。」
—初めに、「S BRICK」と「森の木ファーム」が関わりだしたきっかけを教えてください。
「2年前に、私が所属している株式会社シマトワークスが『S BRICK』の施設運営を担うことが決まりました。元々は別の会社が、建物の周りの清掃や施設内の清掃を担っていたんですが、引き継ぐ際に出来れば地域の企業さんと繋がれたらいいなと思い、森の木ファームさんに連絡をさせていただいたのが、きっかけです。」
—初めて共同で取り組んだプロジェクトなどを教えて頂きたいです。
「いろいろあるんですけど、森の木ファームさんがS BRICK内のレンタルスペースでイベントを開催されたのが最初でしたかね。また、最近はキッズスペースで月に1回、森の木ファームさんにも関わってもらって『子育てサークル』を行なっています。淡路島の蒼開高校の学生もこのイベントに参加しており、参加しているお母様方だけでなく高校生からもとても好評です。子育てサークルでは、乳幼児のお子さんを持つお母様方が自主的に集まり、お話をして楽しんだり、相談し合ったりなどを主にしています。」
—森の木ファームさんと一緒になにかやりたいことはありますか。
「仕事面ではないんですけど、スタッフを全員連れて森の木さんのところへ行きたいなと思っています。笑 普段清掃の際に会うだけではなく、自分たちから出向いてしっかり感謝の気持ちを伝えたいなと思います。
仕事の面で言うと、森の木ファームさんが刻印している鉛筆をこのS BRICKで取り扱いたいとも思っています。そして、今子育てのサークルとして行っていることを、講師の方をお呼びしたりして、今より大きいイベントにしていけたらいいなと考えています。」
—SBRICKさんから見た森の木ファームさんの印象を教えてください
「最初は何も知らない状態で松本さんにお会いしたんですけど、すごいエネルギッシュな方だなと思いました。元々、私は福祉と関わりのある方と直接関わることは無かったため、少し固いのかなという印象を勝手に持っていたんですが、一緒に仕事をしていくと、何をするにもすごく丁寧で、森の木さんで働いている障がい者の方もスタッフさんも全員が一生懸命ですごく真面目という印象があります。清掃の仕事もみんなで楽しんでくれているなという感じがあってとても嬉しく感じます。」
—たくさんのプロジェクトを通して、この洲本市にどのような貢献ができているとお考えですか。
「S BRICKという施設はご年配の方からすると自分たちが来る場所ではないと思われていた方も多く、さらに観光で訪れる方はたくさんいらっしゃるのですが、近隣住民の方がまだまだ少ないというのも課題で、それを払拭するために地域の人々にも興味を持っていただけるイベントを企画することを意識しています。また、私たちスタッフ自身が『街とのつながりを作る』というきっかけを作ることを意識しています。そのために、街にあるいろんなお店に出向き、出会った方とお話することを心がけています。淡路島が今何をしていて、何に力を入れているのかなどを私たちスタッフが案内できるようにしています。」
定岡さんありがとうございました!インタビューを通じて、S BRICKが地域とのつながりを大切にしていることを強く感じました。定岡さんの熱意が伝わり、今後の取り組みにとても期待が高まりました。
「うずの丘」と「S BRICK」は、それぞれ独自の方法で地域に貢献し続けています。森の木ファームとの連携を通じて、さらに地域を元気にしている姿に、とても感動しました。私自身も、地域との関わり方を改めて考えさせられるきっかけになりました。特に、両社が地域の特産品や文化を大切にしながら新しい事業を展開している点には心を打たれました。これからも、地域社会にポジティブな影響を与える新しいプロジェクトが続くことを楽しみにしています。